惨敗の夕べと氷河湖/アイスランド旅行記【6】 |
大草原の小さな家にひとりでいる間は、最高であった。 今回泊まったところは、 周囲に見渡す限りなにもない集落にあった農家民宿である。 道端にホテルの標識があり、飛び込んでみたのだ。 飛び込んでみると、 母屋を使用した『ホテル』 (というか普通の家)は 満室だとのこと。 そこで、紹介されたのが、 母屋から300mほど離れた 小屋(要寝袋の宿泊ロッジ) なのであった。 大いに変人なワタシは この『大草原の小さな家』に嬉しくなってしまう。 「おおー!この静かな農村の1軒家で、僕は一夜を過ごすのか!(感激)」 そして、素晴らしくも ちょっとザンネンなことに(笑)、氷河に近いかの地で、藁に埋もれて寝る… ということなどなく、設備は優れていた 寝袋が必要になる以外は、 ベッドにシャワー、トイレ(水洗)、 テレビ、そして、広いLDKに テラスまで付いている! 3LDKの部屋の、No.2を ワタシは借りることになったのだ… …待てよ?! 「Your room is No.2」って… リビングからの眺め。 う~む。。 なにもない 羊が沢山 いて、 その先には 地平線が みえるだけ 風の音のみ が聞こえ、 静かな夜に なるはず たったが… そう! No.2ルームということは、「共同宿泊施設」ということにほかならない。 おそるおそる部屋を空けると、誰もいない。 貸切である!よしよし、いいぞ。 2時間あまりリビングで風の音を聞きながら 宿泊ノートをじっくりと読む。 日本人は、50代と思しき女性2人が 書き込んでいたほかは、 ドイツやイギリスなどのヨーロッパ系が多く、 中国人も1人泊まったことがあるようだった。 ◎設備:玄関前に滝アリ(落差50m) → 夜8時になって夕食をとりに出かける。…が、驚くことなかれ! この集落は15戸ほどの極めて小さな集落である。 ゆえに、レストランなどない。 宿の人に聞き、20キロほど離れた小さな集落の、 これまた小さなホテルのレストランまで出向いて食事をとる。 『ホワイトソースのチキンペンネ』、3200円!! エエ~ッ。。普通のパスタじゃ~~ん。日本だったら980円だぜ! しかも、コースじゃないので、ほんとにペンネのみ…(笑) *********** 宿に戻って21時。 あ… あれれ… ”僕だけの”大草原の小さな家に明りが灯っているではないか?! ここで、ワタシは極めて悲しい思いをする。 この旅で、いちばんインパクトを残したのはこの事実… …そう! 「ワタシは英語ができない!」 ということ、である。 家の鍵をあけると、Room No.1 and No.3 に There is someoneだったわけで。 彼らはリビングにいたので挨拶を交わすと、 ロンドンに住むオーストラリア人の彼とその彼女(中国人)、 およびその友達の中国人カップルのグループであった。 5分ほど立ち話をして、ワタクシ、なんと!! あろうことか、 「眠いし今日は疲れたので、お先に失礼」と言って(一応は…) 部屋に逃げてしまうのであった。 うーん。惨敗。。 ※この敗戦の弁はまたの機会に…(笑) 天気は優れない。 一路東に向けて旅立つ。 ちなみに、敗戦の弁の一部を掲げておくと: 引け目を感じる、というのは悲しいことだが、その伏線がある。 アイスランドでは、母国語であるアイスランド語の他に、もう2言語(英語+α)を学ぶことが教育プログラムに組み込まれている、と本で読んでいた。事実かどうかは知らないが、この際、ワタシには関係ない。どんな田舎に行ってとしても、英語をみな話せていたのだから。泊まった民家の宿では、注意書きにフランス語やドイツ語が併記されていたわけで… 言葉を充分に理解できない、というのは悲しいことだ。 *************** 30分ほど走ると 橋を渡った脇に、氷河湖発見! 天気が良ければ ←こんな感じ 霧でよく見えないけれど、 青い氷河がぽっかりと 浮かんでいる。 9月とはいえ、 息が白く見えるほどの低温。 しかも、雨が降っている。 アザラシ! 発見!! こちらを 見ている… だいたい 体長1m位 だったので 氷は かなり大! この氷河湖: ヨークトサゥルロゥン湖は 河口まで数百mにあって 海岸線はすぐそこ。 流れ出した氷河片が 押し戻され、海岸に 打ち寄せられている。 氷河片とはいっても、 極めて大きい。 1mくらいのものが平均 →写真を撮っている 人がいたので わかりやすいかも。 さらに 海岸線を 歩くと、 3m超の デカイモノ ものも 打ち寄せ られていた ちょっと 異様な光景 氷河湖から100キロほど走ると、 漁港のある港町・ホプンへ。 首都レイキャビクから400キロ弱。 アイスランドの東南部に到着する。 町の名前:ホプンとは アイスランド語で港という意味らしく、 この町にいたるまで港町というのは 目にしなかった。 この町、漁業が盛んで、 ラングスティーン(手長エビ)が有名。 ホテルホプンのレストランに出向くと、 メニュー表にはロブスターと 表記されている。 肉が締まっていてウマイ! 10尾ほど入っていたこのメニュー。 やはりというかなんというか… 極めて高くて、もうウンザリ… でも美味しかったのです。。 ここからさらにアイスランド北部へとむかう。 淋しげな光景が延々とひろがってゆく… 【つづく】 |
by Taragona
| 2006-10-16 01:28
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