オトコ、北に向かう 【後編】 |
オトコは、最北に到達した。 北緯45度31分。 日本の最北端・宗谷岬。 なにも真冬に、しかも独り!(笑)で、遊びに来ることなどない場所ではある。 ←の 『∴』マークが 日本最北端の地碑の ある地点です。 今回の旅に至る際に、実は伏線があった。 1月2日の深夜、飲んだくれた(…いつものように)ワタシは 夜な夜なラジオニュースを聴いていた。 『…三沢空港を飛び立った航空自衛隊の哨戒機が、オホーツク海沖の 流氷観測を行い、紋別沖150キロ地点で流氷を観測しました…』 おおおおお!! 流氷!オホーツク!! なんともエキゾチック?な響きじゃありませんか。(変??) 外国人が、『フジヤマ』や『ゲイシャ』という単語に触れることで、 ココロ揺れ動かされるのと同様の感動がワタシの胸を打ったのである。 (おおげさな) …というわけで、北海道をめざしたワケでして。 それならば、道北。稚内。日本最北端。 そして、オホーツク海。ってなワケである。 ※ちなみに、流氷はまだ時期としては早いです。 オホーツク海沖の浜頓別という町にある。 だいたい宗谷岬の南70キロ位。 メジャーである屈斜路湖(クッシャロ・コ)とはちがいます。 *** そういえば、脱線するけど、 前回の北海道旅行をしたのは、7年前にもなる。 ガキの頃からの親友が、北海道在住だったので遊びに行ったのだ。 その時は、屈斜路湖のすぐ脇にある露天風呂(コタンの湯)に入った(左上) ほんとにワイルドな温泉で、ほぼ混浴。温泉というより温かい池。(笑) 屈斜路湖は、かの有名な摩周湖のすぐ西側にあって、このときは、 苫小牧→帯広→阿寒湖→釧路湿原→摩周湖・屈斜路湖→ 北見→旭川→美瑛→富良野→十勝岳温泉→三笠→苫小牧 を ナント2泊3日で廻った。 北海道を知る方、愛する方からすると、あまりに無謀な 強行スケジュールであることは自明。しかし、当時はワタシは極めてムチャをするのが好きだったので、ガンガンにアクセルを踏み、睡眠時間を削って?楽しんだものだ。 親友のフィアンセも途中参加し、楽しい旅行だった。 (…のだが、道央道(高速道路)でありえないくらい飛ばし過ぎたせいか? 彼のフィアンセの体調を崩させてしまったのが今でもココロ残りである。謝) **** さて、時を2008年の正月4日に戻そう。 宿を探さなくてはならない… …そんな時に、携帯そしてネットというのはいいものである。 本記事【前編】に書いたとおりの、 >「最北端らしい、ココロ温まる小さな北の宿」 をあっさりと、宿泊当日に見つけることができてしまうわけである! 夕飯が美味しいうえに、民宿なのに部屋食。料金も破格。 サハリンのビールも飲めてしまうし、日本酒も飲んでしまったうえに、 備付けの名作コミック『人間交差点』(好きなのです)も読めてしまう! 宿の名前もイイ。その名も、『民宿宗谷岬』、である。 う~ん、、ペーソス溢るるネーミング。 さらに、あろうことか女将さんが美人な方で、お酌までしていただく。 ああ! なんという人情宿。しかも、メシが美味く、清潔で、安い。 正月4日。あたりまえといえばあたりまえなのだが、 こんな日にやってくる観光客などいないわけで、客はワタシ1人。 …考えようによっては、エラく迷惑な客である。しかも、当日予約だし。(笑) いいですね。この鼠色の空。 零下5度の空気、凍える電線に、立ち震える街灯。 まさに最北の人情宿なのでした。大当たり! 新年早々、縁起がイイ(笑) 女将と語らいながら、これまた美味しい朝食を取っていると、 時が経つのを忘れて出発が遅れてしまう。。稚内まで30キロ。 そこから、ゴマフアザラシが生息する抜海港を望み、 豊富温泉という道北最大の温泉地に寄る。石油臭のする独特な温泉だった。 さらに同日中に旭川でレンタカーを返して、JRに乗り換え、 北海道南岸の苫小牧港に24時には着かなきゃならない。 …なんともアワタダしくも、濃厚な最北行なのだろう。(笑) 今度はもっとゆっくり訪れたいものである。 次回は、中標津空港に入って、根室、知床からサロマ湖と経て、網走・紋別に 行きたい。次回もやはり冬。流氷を見なくてはならないからだ。 『いつになることやら…』と思いつつも、絶対に再び行きたいと思わせるのが 北海道の北海道たるゆえんなのであった。 【おしまい】 ***追記*** 時間を調整し、旭川ラーメン・梅光軒へ。 トッピングが寂しげなので、う~ん、、と思ったのだが、食してナットク。 太目の縮れ麺が、スープによくカラミ、美味い。 醤油なのに、土気色のスープ。コクがあるのにサッパリ。 やっぱりいいな、北海道。 |
by Taragona
| 2008-01-14 01:57
| ⇒ 北海道・東北・北陸
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