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クルマ、たび、酒、日々思うコトを、体温高めにつづります
by Taragona
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時間


f0026094_314563.jpg懐かしいのか、否か。


時間はその場所で継続して流れていて。
僕はその場所とは違う場所で、同じ時間を過ごしていて。


気がつけば25年という時間が経っていた


ちょうど大河の向こうの岸辺とこちらの岸辺。横たわる時間という名の大河は滔々と、岸辺のあいだを流れていく。

対岸で何か起きているのか、または何も起きていないのかさえもまったくわからぬまま。




僕の住む町から遠く離れて、用事を済ませてしまうと、
特に予定がなかった。

何人かの会いたい友人がいて、いくつか買いたいものもあったのだが、
決定的にやらなければならないことというのはなかった。

f0026094_3293436.jpg
とりあえず、大きな街に向かおうと思って、高速道路を南にむかった。

天気が良くて、オープンカーである愛車の屋根をするするすると開けるとどうしようもないくらいに日差しが心地良く照りつけ、流れる風が頬をかすめて、身体の中の澱みをやさしく吹き飛ばしてくれるみたいな穏やかさだった。


都会に向かう高速道路は思いのほか空いていて、首都高速からさらに西へと続く高速道路に乗り換えても、日差しも風も、同じ強さと柔らかさで僕と僕の車の周りを包んでいた。1時間ほど時間が経ったこと以外は、何の変化もないまま、100km/hから120km/hの速度で移動を続けていた。



f0026094_334994.jpgブランドショップが集まる界隈で少し買い物をして、近くに住んでいる友人に会おうと電話をかけると都合がつかないという。

あたりまえといえばあたりまえなのだが、連休の午後にいきなり会おうとして会ってくれる、3人の小さな子を持つ父親は稀だ。


僕と彼との間にも、
       やはり時間は流れている。


僕は電話を切ってから、屋根を開けたままの車内で腕組みをして考えた。
 結局、日差しも風もあまり変わらないまま、僕の置かれている状況が少し変わっただけなのだった。

はたと気づいて、カーナビの画面を繰ると、
僕が生まれ育った都心郊外の町が近くだということがわかった。


ここから距離にして30キロほど。
246を飛ばしていけば、1時間ほどで着くだろう。

f0026094_3373559.jpg
その町を訪れるのは、きっかり25年ぶりだった。


なんというか、なんともいえない、きぶんだ。
ぼくのかよったしょうがっこうは、そのままで。
ともだちのうちにあそびにいくときにとおったじんじゃのけいだいも
おんなじようにのこっていた。
だんちのわきみちもちょっとだけせまくなったようにおもったけれど
それはぼくがおおきくなっただけだった。


切ない、という感じは、ない。
懐かしいのか、否か。
そのまま残っているものもいくらかあるけれど、その場所に
強く感傷に浸れる実体感がない。


僕の住んでいた家の玄関前に立ってみると、
階段を登ったアプローチも外壁の色も、そしてドアノブの形も
そっくりとしていた。
 さらに、驚くことに隣家の富田さんは25年前と同じように
表札を掲げていて、隣りの隣りに住んでいた小向さんの家族も
同じ場所に住んでいた。


でも、それでも。
驚きはあっても、その家族に会いたいとは思わない。
そして、会う必要もない。


昔の面影を探すように、
オープンにしたままの車で町のそこかしこをめぐった。
日差しも風も変わらない穏やかさでふわりふわりと漂っている。
でも、やはり。時間と僕の置かれている状況は大きく変わっていた。
f0026094_3383483.jpg
25年の時間は決定的、だ。
ちょうど大河の向こうの岸辺とこちらの岸辺。
横たわる時間という名の大河は滔々と、岸辺のあいだを流れていく。

懐かしいのか、否か。
そんなものの答えは、そもそもこの町に、ない。                       
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by Taragona | 2010-05-09 03:38 | ★ひとりよがり
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