Englishman in New York ~Autumn in NY~ 【2】 |
ニューヨーク。 とにかく、ハドソン川への奇跡の着陸、 本当に良かったとおもう。 ジャンボ機が不時着して、 全員が無事だったなんて、スゴイ話しだ。 機長の冷静な判断と、確かな技術に 「賞賛!」だ。 ***** ・・・そして、秋のニューヨーク。 僕は、”その”ハドソン川から東に1キロ、 グリニッジ・ビレッジの地下鉄駅にいた。 男が、テナーサックスを吹いている。 響く音は乾いていて、どこか淋しげだ。 ジャズを久しぶりに聴きたい、と思った。 グリニッジ・ビレッジにはジャズを聴かせるクラブがいくつかある。 日が変わって、だいぶ深い時刻。 『ヴィレッジ・ヴァンガード』は店じまい。 『ブルー・ノート』で、ビール2杯分とスコッチ2杯分だけ、ジャスを聴く。 ****** ・・・ニューヨーク!ニューヨーク! いくらか眠くなりながら、そうだ、今ニューヨークにいるんだ、と気づく。 日本は今、昨日の午後1時だ。 真逆の時間、真逆の感覚・・・ やはり、僕はジャパニーズなのだった。 ・・・そういえば。 イギリスの歌手・スティングが歌っていたっけ。 ♪私は異邦人だ 私は英国人なんだ ニューヨークにいたとしても 誰が何と言おうとも 自分自身でいればいいんだ、と。 original: ♪I'm an alien I'm a legal alien I'm an Englishman in New York Be yourself no matter what they say 僕はセントラルパークにいた。 泊ったホテルの眼の前に広がる、 紅葉に埋もれた都市の中枢、セントラルパーク。 東京で言えば、皇居、か…。 だいぶ違うな、とつぶやきながら、 マフラーを巻き直してコートの襟をたてる。 あるいは、 豊かさを享受しているようにみせるのがうまい国なのかもしれない。 そう。 それを証明するかのように、 セントラルパークの片隅で、 ゴスペルを歌う黒人たち。 美しい歌声! でも、 昨夜、地下鉄駅にいた テナープレイヤーを思い出させた。 どこか、乾いた響き・・・ 豊かさを平等に分けるのは 難しいかもしれないが、 共有できたら、たぶん、楽しい。 そんな思いで、 僕は10ドルのお礼をした。 ~昨今の。 雇い止めもまた同じで、もう少し『シェア』をしてもいいように感じる~ 僕はこの街がしみじみと好きだなあ、と感じながら、 5番街を横切って、ホテルへと戻った。 【つづく】 |
by Taragona
| 2009-01-18 00:37
| ⇒ ニューヨーク・STAY
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